コンビニ居抜き物件活用講座:急増する空き店舗をチャンスに変える!
最近、街中で閉店したコンビニエンスストアの店舗をよく見かけると思いませんか?「あそこ、流行ってたのに…」「近くに新しいコンビニができたからかな?」と、色々な思いがよぎるかもしれません。実は、これらの空き店舗は、土地活用を考えるオーナー様にとって大きなチャンスになり得るのです。
このブログでは、なぜコンビニの居抜き物件がこれほど増えているのか、そしてこれらの物件の「良い点」と「悪い点」、どのようなテナントが最適なのか、さらにオーナー様がテナントを誘致するための具体的なポイントについて解説します。
なぜコンビニの居抜き物件が急増しているのか?
コンビニの居抜き物件が大量に発生している主な理由は以下の通りです:
- 大手3社の過剰な競争: セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社が「自分がお店を出さなければ、他のコンビニにその場所を取られてしまう」と考え、過剰な出店競争を繰り広げた結果です。
- 大量閉店の発表: 2019年秋、コロナショックの少し前にセブンイレブンが1000店舗の閉店・移転を発表したことが、過剰な出店競争に冷水を浴びせ、他の大手チェーンも追随して大量閉店につながりました。
- 業界の人手不足問題: コンビニ業界全体が抱える人手不足も、閉店の一因となっています。
- コロナショック: 新型コロナウイルスの影響も、大量閉店に拍車をかけました。
コンビニ居抜き物件の「良い点」と「悪い点」
利用するテナントの視点から見た、コンビニ居抜き物件のメリットとデメリットを見てみましょう。
✨ 良い点
- とにかく使いやすい: 広々とした駐車スペースが確保されており、他の駐車場付き店舗と比較しても非常に利用しやすいと評価されています。
- 設備が充実: 電気や空調といった基本的な設備がすでに揃っており、新しく導入する手間やコストを抑えられます。
- 高い視認性: 目立つサインポールや看板がそのまま活用できるため、店舗の認知度向上に貢献します。
⚠️ 悪い点
- 土地の広さに対して建物が小さい: 建物の大きさはだいたい40坪から50坪程度と、ロードサイドの大型店舗(ドラッグストア、紳士服店、書店、家電量販店など)としては小さすぎるため、これらの業態の出店は難しいです。
どんなテナントがコンビニ居抜き物件に出店できるのか?
建物のサイズが限られているため、出店できる業種も絞られてきますが、実は多くのテナントが検討しています。
具体的には以下のような業種が挙げられます:
- サービス業:クリーニング、コインランドリー、美容院・理容院、デイサービス、福祉施設、学習塾などの教室
- 医療・健康関連:内科・歯科などのクリニック、整骨院、マッサージ
- 小売・買取業:主に買取を中心とした中古車販売店、金券ショップなどの買取店、ゴルフスクール
- 飲食業:ラーメンや丼ぶり、定食屋などの小型の飲食店(ファミリーレストランや焼肉屋のように広いスペースを必要とする店舗は難しい)
- その他:家族葬ホール、スポーツジム(プールや風呂を設けないマシンスタジオ中心のタイプ)、持ち帰り弁当、宅配ピザ
土地オーナー様必見!テナント誘致のポイント
「空きが出たから、とりあえず看板を立てて不動産屋に任せる」という従来の待ちの姿勢では、なかなか良いテナントは見つかりません。では、どうすれば良いテナントを誘致し、より高い家賃で貸すことができるのでしょうか?
- 積極的に提案する: 先ほど挙げたような、コンビニ居抜き物件に適したテナント候補に対して、オーナー様側から積極的にアプローチし、物件を紹介する形が重要です。
- 競争を促す: 複数のテナント候補に声をかけ、賃料などの条件を競争させることで、より良い条件を引き出すことができます。
- 駐車場の価値を理解してくれるテナントを選ぶ: コンビニの居抜き物件の最大の強みは「使いやすい駐車場」です。建物の広さだけでなく、駐車場を高く評価してくれるテナントを選ぶことが、長期的な安定経営につながります。
土地オーナー様へのメッセージ
コンビニの使いやすい店舗は、あなたの物件にとって強力な「武器」になります。
もし、コンビニを建てる際に建設協力金などで建築費を賄い、自己資金をあまり使わずに建てられたのであれば、これはプラスに捉えることもできます。また、事業用定期借地で土地をコンビニに貸し、話し合いの結果、建物が残った場合も同様です。
ただし、コンビニの家賃が高いからといって、もともとの建築費や土地の購入価格が高かったという場合は、マイナス面が大きくなる可能性もあるので注意が必要です。
空き店舗となってしまったコンビニ物件も、戦略的に活用することで新たな収益源となる可能性があります。ぜひ、ご自身の物件を有効活用してくださいね!