今回は、ロードサイド店舗(新築)と一般店舗における「建物賃貸借契約書」の違いについて解説します。 前回の内容に引き続き、今回は「賃貸借期間」「賃料改定」「修繕費」「中途解約」の4つの重要ポイントに絞って、その違いや家主さんにとってのメリット・注意点をご紹介します。
1. 賃貸借期間:スタート日は「予定」で契約する?
一般の店舗の契約では、「何月何日から」と賃貸借期間の開始日がハッキリと明記されています。 しかし、新築のロードサイド店舗の場合、契約を締結してから設計や建築の申請、工事に取り掛かるため、最初は「オープン予定日」として契約します。工事の遅れなどで引き渡し日は変動するため、最終的には後から「覚え書き」を交わして正式な開始日を確定させるのが一般的です。
また、ロードサイド店舗は20年などの長期契約が多く、期間満了後もそのまま契約が更新されるケースがほとんどです。
2. 賃料の改定:家賃は上がる?下がる?
一般店舗は2年契約などの短期契約が多いのに対し、ロードサイド店舗は10年〜20年の中期契約が主流です。 そのため、長期間同じ家賃で縛られるのを避けるべく、テナント側から「3年ごとに賃料の見直し(協議)ができる」という条項を求められることがほとんどです。
では、実際の協議で家賃はどうなるのでしょうか? 実態としては、約半分が「家賃据え置き」、もう半分が「減額交渉」に入るとのことです。残念ながら、協議によって賃料が上がるケースはほぼないのが現実です。
3. 維持修繕費:家主にとっての最大のメリット!
ここがロードサイド店舗最大の魅力かもしれません。 一般店舗の場合、エアコンや水回りなどの「設備の修繕」も家主負担となるケースがよくあります。しかし、ロードサイド店舗の場合、設備工事はテナント区分となるため、「設備の修繕費」や「外観の塗装」はテナント負担となります。
家主が負担するのは、柱や屋根、外壁などの「主要構造体」に関する修繕のみです。新築から20年程度であれば主要構造体の修繕はほとんど必要ないため、家主にとっては非常に大きなメリットと言えます。
4. 中途解約:ペナルティはかなり厳しい!
ロードサイド店舗では、原則として期間中の中途解約はできません。 もしテナント側の都合で解約をする場合、「敷金の全額」と「建設協力金の未返済残額」が違約金として没収されるという、非常に厳しいペナルティが課されます。 (※ただし、同等の条件で借りてくれる「代替テナント」を紹介できた場合は、返還されます。)
家主はテナントの要望に合わせて専用の建物を建てているわけですから、これは当然の違約金と言えます。しかし近年では、この重い違約金リスクを避けるため、新築(建設協力金方式)ではなく「居抜き店舗」への出店を希望するテナントが増えており、新築の出店数は年々減少傾向にあるそうです。
まとめ
いかがでしたか?ロードサイド店舗(新築)の契約は、一般的な店舗物件の契約とはルールや慣習が大きく異なります。 専門的な内容が多く含まれるため、ロードサイド店舗の仲介は、その内容に慣れた経験豊富な仲介業者に依頼することが成功の鍵と言えそうです。
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